国鉄があった時代
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国立国会図書館から引用

引揚者等に対する給付金の支給に関する措置要綱

昭和32年3月7日 閣議決定

 在外財産問題に関連する引揚者に対する措置については、昨年十二月の在外財産問題審議会の答申の趣旨に則り、左記により措置するものとすること。
       記
一、本措置による給付金の総額は、五百億円以内とすること。
二、引揚者に終戦当時の年齢により次に掲げる額の給付金を支給すること
 (1) 五十才以上の者           二八、〇〇〇円
 (2) 三十才以上五十才未満の者      二〇、〇〇〇円
 (3) 十八才以上三十才未満の者      一五、〇〇〇円
 (4) 十八才未満の者            七、〇〇〇円
 引揚者のうち長期強制抑留者に対しては、その給付額が前項(1)の金額に満たない場合においては、これを(1)の金額まで引き上げること。
三、引揚げ後死亡した引揚者で死亡時三十才以上であったものについては、その遺族に対し、死亡した者一人につき二に準じて給付金を支給すること。
四、終戦時外地にあった者で未引揚げ中に死亡したものの遺族に対しては死亡した者一人につき、死亡した者が十八才以上の者であったときは二八、〇〇〇円、十八才未満の者であったときは、一五、〇〇〇円の給付金を支給すること。
五、給付金は、十年程度の期間に償還すべき記名国債をもつて交付し、その利率は年六分とすること
六、給付金は、標準五十万円以上の所得がある場合は、支給しないものとすること。
備考
 1、引揚者に対し、昭和三十二年度以降五年間、毎年おおむね二十億円、計百億円程度の生業資金を国民金融公庫から融資すること。
 2、元兵舎等を利用した集団引揚者収容施設の居住者等、住宅に困窮している引揚者に対し、昭和三十二年度以降五年間に、おおむね二〇、〇〇〇戸の公営住宅を貸与し得るよう努力すること。

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